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クラウドとは英語で「Cloud」、すなわち「雲」を意味する言葉です。
インターネットを使ってアプリやデータのダウンロード・アップロードをするときに、「雲」から「↓(矢印)」が出入りしているアイコンを目にしたことがある方は多いでしょう。
雲(クラウド)はインターネットを表し、クラウドサービスはインターネットを介して利用するサービスを意味します。
そんなクラウドサービスの仕組みと普及の背景を解説します。
改めて、「クラウドサービス」とは、インターネットを経由してアプリケーションやサーバーの機能を提供するサービスです。
利用者は、インターネット環境さえあれば、好きなときに好きなだけサービスを利用できます。
例えば、スマホでiCloud DriveやGoogle ドライブなどのクラウドストレージを利用して写真や動画、メールなどを保存している方も多いのではないでしょうか。
これらは、データを保存するストレージの機能を提供するクラウドサービスの一つです。
クラウドサービスは、従来のシステムと違い、アプリケーションやデータが手元のパソコンやスマホ上ではなく、インターネットの先のクラウド事業者のサーバ上で稼働したり、保存されたりします。
そのため、クラウドサービスでは、インターネット環境さえあれば、自分のパソコン・スマホの性能や容量にとらわれることなく、好きなときに好きなだけサービスを利用できるのです。
クラウドサービスが近年急速に普及したのには、次のような技術の進歩や、社会の変化が背景にあります。
高速なインターネット網が整備され、大容量のデータ通信が可能になりました。今後、5Gの普及により、クラウドサービスはさらに発展するでしょう。
また、一昔前の高性能コンピューターに匹敵するスマホを一人が一台保有する時代になり、利用者の裾野が広がっています。
さらに、サーバーの仮想化技術の発展により、サービス事業者は1台のサーバーを仮想的に複数サーバーに分け、効率的に多くの利用者にサービスを提供することが可能になりました。
企業は、移り変わりの早いビジネスに対応するため、時間とコストをかけて一からシステムを構築するよりも、早く・安く導入できるクラウドサービスの利用が広がっています。
また、新型コロナ感染拡大によるリモートワークの浸透で、オフィス以外からも利用できるクラウドサービスの需要が広がりました。
クラウドサービスは、「どの範囲をサービス提供するか」と「誰にサービス提供するか」によって分類されます。
それぞれ見ていきましょう。
クラウドサービスは、システムの「どの範囲をサービス提供するか」によって、「IaaS」「PaaS」「SaaS」に分類されます。
IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で「イアース」と読みます。インターネットを介して、サーバーやストレージなどシステムの基盤部分の機能を提供するサービスです。企業がシステム開発において、自前で基盤を構築するのではなく、IaaS上にシステム構築することで、基盤構築の時間やコストが削減できます。
PaaSは「Platform as a Service」の略で「パース」と読みます。インターネットを介して、システムの開発環境(プラットフォーム)を提供するサービスです。IaaSと同様に、PaaS上にシステム構築することで、基盤・開発環境構築の時間やコストが削減できます。
SaaSは「Software as a Service」の略で「サース」と読みます。インターネットを介して、アプリケーション機能を提供するサービスです。一般の利用者が使うクラウドサービスといえば、このSaaSを指します。アプリケーションを構築・運用したり、購入・インストールする時間やコストが削減できます。
もう一点、クラウドサービスは、「誰にサービス提供するか」という観点で「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」に分類されます。
それぞれ、その名前が示す通り、パブリッククラウドは広く公開されていて誰でも利用できるサービスで、プライベートクラウドは限られた利用者のみに提供されるサービスです。
一般に、個人が利用するサービスは、パブリッククラウドに該当します。基本的に、自由に機能をカスタマイズすることはできません。通常、クラウドサービスというと、パブリッククラウドを指します。
一方、プライベートクラウドは、企業がパブリッククラウドの一角を専有して利用したり、同業者とクラウドを構築して共同利用したりするケースがあります。パブリッククラウドよりもカスタマイズの自由度が高い点が特徴です。
クラウドサービスはとても便利なサービスですが、利用にあたって注意すべき点もあります。
クラウドサービス利用のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
なお、ここでは、「企業」が「パブリッククラウド」のサービスを利用する場合を想定したメリット・デメリットをあげます。
クラウドサービスの主なメリットは次の3つがあげられます。
・初期導入コストが削減できる
・早く導入できる
・いつでもどこでも利用できる
まずは、初期導入コストが削減できる点です。クラウドサービスは通常、初期設定作業をするだけで利用開始できます。そのため、企業が自前でシステムを構築する場合と比べて、サーバー・ネットワーク機器の購入や、アプリケーションの開発・導入費用などの初期費用を大幅に削減できます。
次に、クラウドサービスは、すでに稼働しているサービスに申し込むだけで利用でき、導入の期間も大幅に短縮することが可能です。自前でシステムを構築するには、通常、少なくとも数ヶ月は掛かります。この期間を短縮することで、スピード感を持ったビジネスが実現できます。
また、いつでもどこでも利用できる点もクラウドサービスのメリットです。インターネット環境さえあればWebブラウザなどで利用できるため、近年広がるリモートワークとの相性が良いと言えます。
一方でクラウドサービスでは次のようなデメリットがあります。
・カスタマイズが困難
・情報流出のリスクがある
・月額利用料がかかる
まずは、カスタマイズが困難な点があげられます。クラウドサービスはサービス事業者が提供する機能の中から、使いたい機能を選んで利用するサービスです。そのため、自社の業務に合わせて機能を追加したり、画面を変更したりといったカスタマイズは通常できません。事前のトライアルなどで機能や操作性を十分に確認すると良いでしょう。
また、クラウドサービスはインターネットを経由して利用するため、情報流出のリスクがあります。特にクラウドサービスで重要情報を扱う場合には、セキュリティ対策がしっかりしたサービス事業者を選ぶことが大切です。
クラウドサービスは、初期費用が抑えられる代わりに、月額利用料が掛かり続ける点にも注意が必要です。自前でシステム構築するか、クラウドサービスを利用するかを検討する際には、初期費用の安さだけでなく、その後のランニング費用も踏まえて判断することが重要です。
クラウドサービスは私たちの身近にあり、すでに多くの場面で利用されています。
中でも、GメールやiCloudメールといったWebメールを利用している方は多いのではないでしょうか。
従来は、自分のPCにOutlookなどのメールソフトをインストールし、メールサーバからメールをダウンロードして利用していました。
しかしクラウドサービスであるWebメールは、インターネットを介してWebブラウザなどでサービス事業者のサーバ上でメールを書いたり読んだりできます。
また、iCloud DriveやGoogle ドライブなどのクラウドストレージや、マネーフォワードやFreeeなどの会計サービスもクラウドサービスです。
2021年生まれ。 BPOや業務効率化など企業成長のためになることがすき。 特にスタートアップやベンチャーなど新しいことに挑戦している人たちを応援するのが生きがい。 知りたい情報のリクエストも受け付けてます!
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